トベラ
トベラ科トベラ属 本州(岩手県青松島、新潟県以南)、四国、九州、沖縄 海岸 常緑低木または小高木(ふつう2~3m 大きいもので8m) 雌雄別株<2>
トベラ科は南半球に多く、日本に自生するのはトベラ属(他にコヤスノキのみ)のみ<2>
海岸林に普通、暖地に多く、内陸の岩場にも生える。日向の葉ほど縁が裏に巻く。日陰の葉はしばしば大型化する<4>
モッコクに似るが、葉枝が赤くならない<5>
樹木の中で最も塩分に強く、海岸林の最前線に生息。小笠原にも分布するのは鳥が運んだと思われるが、食べた種子は数十分で消化されるので、ネバネバの種子が羽について運ばれたか。<103>
花期 4~6月 果実 11~12月
1)-3) I05 東中道中腹 幼木
4) B07 女坂の入り口付近 幼木
5) I06 東中道を登ってすぐ 幼木
6)-10) F16 いつものベンチ東側 雌株 成木 高さ3m
→開花を待っていたが咲かなかった。
11)-14) D13 尾根道八俵山山頂 (仮)雄株 成木 高さ4m
1)若い照葉樹林で目立っていたのが、これ。やけにでかい葉っぱで、草かと思ったが肉厚の葉で幹がしっかりある。どうもトベラのようです。これは海岸の樹。いかにも南洋の島に生えていそうです。写真はまだ若い樹だが、大きくなると8mにもなるらしい。他にも何株かあったが、どれも1mぐらい。大きく育ったトベラを探さなきゃ。これも雌雄別株なので雌株も探そう。(2020/9/2)
4) B07(女坂の入り口付近)。これも1mぐらい。若葉が出ている。この地点は、I05に近い。この森では、このあたりにトベラは集中している感じだ。
5) I06(東中道を登ってすぐ)。日向では葉は大きくならず、縁が内側に巻く。
<実>
6) -10) この森の赤い実シリーズです。これも紹介済みだが、トベラです。海岸の樹。小笠原にも分布していて、何が運んだのか謎だそうです。普通は鳥が食べて、消化して散布されるが、鳥の消化時間は数十分。とても小笠原までは行きつけません。そこで注目されるのがこの種子。実が裂けて種子が出ていますが、この種子が粘々している。その種子が鳥の羽に付いて運ばれたという説があるそうです。(2021/1/7)
<開花>
11) 今日は海の樹トベラの花を紹介します。庭木にも多いですが、トベラ科は南半球に多く、日本ではこのトベラとコヤスノキしか知られていません。樹木の中で最も塩分に強く、海岸林の最前線に育つといいます。この森は海岸林の性格をもっているので、このトベラの幼木がたくさん育っています。ただ大きく育たないと花が付かないのか、なかなか花が見つかりませんでした。唯一見つかったのが、このトベラです。沢山の花を付けています。5月15日のことでした。
13) じつは紹介が遅れたのは、理由があります。トベラは雌雄別株です。これは雄花でしょうか、雌花でしょうか。この識別が難しいのです。雄花にも雌花にも雄しべと雌しべが両方あるのです(一方は退化)。これは雄しべが目立つので雄花と思うのですが、雌花と比べてみたくて雌株の花が咲くのを(実が付いていた樹があったのです)待っていたのです。しかしなかなか咲かないのです。仕方ないので(仮)雄株として紹介します。白色がだんだんクリーム色になっていく綺麗な花です。(2021/6/7)
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