コブシ 辛夷
モクレン科モクレン属
全国 丘陵、山地 落葉高木(高さ15mになる) 集合果 雌雄同株(両性花)<3>
落葉樹林内や湿った場所にやや普通 寒地に多い。関東では低地にも多いが西日本には少ない。<4>
他の樹より開花が早く暦代わりとされた。宮沢賢治の「グスコーブドリの伝記」に出てくる。<8>
急激に秋が深まり、この森も冬支度に忙しいようだ。まだまだ、葉も果実も色づいていないが、早々と果実が熟している樹があった。若干の疑問もあるが恐らくこれはコブシ。この森で見た覚えはないが、春先にどこの山を歩いてもいち早く大きな白い花を咲かせているのですぐわかる。夏に葉だけみても、よくわからなかったが、この果実はコブシに似ている。10)が9月22日の果実だ。その2週間後に。。。
11)12)10月5日、コブシの果実が裂けて種が出てきた。コブシは集合果で、普通10粒くらいまとまっているようなので、2粒だけというのは疑問ではある。この先、糸のように伸びて垂れ下がるらしい。さらに早春、白い花が咲けば確実なので、楽しみに待つことにしよう。(2020/10/5)
<冬芽>
13) 冬芽は大きく目立つ。長い軟毛に覆われている。(2020/10/8)
15) 若い実。集合果実であることがよくわかる。K33。(集合果のサネカズラの参考写真として 2021/10/27) ★K33は伐採されたか
<開花>
20) ウメとかサクラとか植栽されたものは別として、早春に山を歩いていて、真っ先に花を咲かせる樹はコブシだ。この白くて大きい花は、森の中や山の稜線で良く目立つといういこともある。この森にもコブシがあるることには気づいていた。毎年咲いていたのだろうが、3年目の春にして初めて花を目にした。というのは、森の入り口広場のみにかたまっていて、恐らく植栽されたもの。かえって目に入らないのだ。コブシは森の中に咲いていてこそ美しい。
21) コブシの花のアップ。中央の緑の柱が雌しべで、周りに黄色い雄しべが並んでいる。緑の柱にたくさん付いている小さい糸状突起は何だろうか。ふと思うに、コブシはいくつもの果実がまとまってつく集合果(16)だ。ということは雌しべがたくさんあるはず。たくさん付いている糸状突起が雌しべなんだろう。(2022/3/29)
■課題
場所は森の入り口で隣は明らかに植樹と思われるクスノキが何本も整列している。従ってこの樹も植樹の可能性がある。しかし、A15(東道尾根)にコブシと思われる小木があったので、自生とみなしておく。ただしA15の同定はかなり不確実。
1)-10),13)-14) 2020/9/22 11)-12) 10/5 15) 2021/6/13 16)2021/9/12 17)-18) 2021/12/4 19)-21) 2022/3/27