ガクアジサイ 額紫陽花
アジサイ科アジサイ属(旧ユキノシタ科)
本州(房総半島、三浦半島、伊豆半島、和歌山県神島)、四国(足摺岬) 沿海地の林内や林縁 日陰に多くみられる 落葉~半常緑の低木(株立ちで高さ2-3mになる) 品種改良により様々な色の花が作り出されている。アジサイも本種からつくられた園芸品種 両性花<2>
海辺の岩場や林縁、林内に稀 葉は肉厚で大型、光沢が強く、ほぼ無毛で特徴的 学名上は、両性花のある自生品の型を品種ガクアジサイ、すべてが装飾花となった栽培品を品種アジサイという 多様な栽培品種があり、ヤマアジサイと交配されたものも多い。<4>
花弁の色は年によって変わる。この現象はちょっと他に例はなく珍しい。花は土壌が酸性のときに青変する(アジサイと同じ)。<10>
3) 山の北側の谷に群生している。
4) 満開 標準的な色は青(6/6)
5) 赤色を帯びるものもある
6) 蕾(4/29)
8) 装飾花が出てきた(5/22)
11) まだまだ両性花は蕾(5/22)
12) 両性花が開花 青くなった(5/29)
13) 両性花
18) ほとんど無毛
20)-22) K11+1の個体 赤系 少しずつ色が変化している(5/29→5/30→6/5) 来年はどんな色になるか
23)-24) K1+2の個体 青系で赤味あり
25) 装飾花に雄しべがある
1) 今日は雨。雨に似合うのはアジサイです。この森でアジサイめぐりをしてきました。この森の北側の日陰の枯沢にガクアジサイの大きな群生があるのです。ガクアジサイは沢山の園芸品種があり、庭木や街路樹に植えられていますが、恐らくこれは自生のガクアジサイか、自生のガクアジサイにかなり近い品種の野生化と思われます。この青い色がガクアジサイの典型ですね。雨に濡れて趣があります。ここの群生地のほとんどがこの色でした。拡大してみましょう。
4) ガクアジサイ、ちょうど満開ですね。青いのが両性花で雄しべと雌しべがあります。白いのが装飾花です。ここのガクアジサイのすべて白かったです。これが自生なのかどうかは、じつは難しいところです。自生は稀にしか見られないとされているのです。分布地はかなり限られ、房総半島、三浦半島、伊豆半島、神島(和歌山県)、足摺岬なんです。この森は伊豆半島に近い沿海部なので自生していてもおかしくはないのですが、微妙です。ただ、この森にも明らかに栽培品種のガクアジサイと思われるのもあり、それに比べれば自生のガクアジサイに近いと思います。
5) 自生のガクアジサイもいろんな色があります、というか色が変化します。この群生地にも少しだけ赤い花がありました。土壌が酸性だと青くなり、アルカリ性だと赤くなるとか。また毎年色が変わるとも言われます。よく見ると数日で少し色が変わっているようでした。来年どうなるかも楽しみです。(2021/6/6)
<紅葉>
26) この森の紅葉もほぼ終わり、真冬の季節です。今日は梅雨の時期に楽しませてくれたガクアジサイの冬の姿です。栽培種のセイヨウアジサイは冬に咲くものもありますが、自然の中ではそうはいきません。しかし、ガクアジサイは落葉樹とはいえかなり遅くまで葉を残し、冬中残しているのもあります。これはガクアジサイの群生地帯です。全体としては黄色く色づいていますが、黄緑色の葉もあるようです。近づいてみましょう。
27) ガクアジサイの花。まだ花が残っていますね。正確に言うと、装飾花の萼片。白かった萼片が、赤く色づいています。これも紅葉というのでしょうか。この萼片は冬中残っているものもあります。(2021/12/22)
1)-2) 2021/6/6 2) 6/5 3)-4) 6/6 5) 4/25 6) 4/29 7) 5/15 8)-11) 5/22 12)-14) 5/29 15)-19) 4/29 20) 5/29 21) 5/30 22) 6/5 23)5/30 24)-25) 6/5 26)-28) 12/19