1)東屋の裏の小木
1)東屋の裏の小木
2)美しい花
2)美しい花
3)対生
3)対生
4)果序の柄が残る
4)果序の柄が残る
5)
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6)
6)
7)
7)
8)
8)
9)星状毛か
9)星状毛か
10)
10)
11)幹
11)幹
12)別の個体 D20
12)別の個体 D20
13)紫色の果実
13)紫色の果実
13b)色づいた
13b)色づいた
14)幹
14)幹
15)葉の表
15)葉の表
16)裏
16)裏
17)
17)
18)
18)
19)
19)
20)
20)
21)揃い踏み  D20は下
21)揃い踏み D20は下
22)
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23)
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24)
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25) B24
25) B24
26)
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27)
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29)
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30)
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34)
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ムラサキシキブ 紫式部
クマツヅラ科(シソ科)ムラサキシキブ属
北海道、本州、四国、九州、沖縄 山野の林内や林縁 落葉低木(3mほどになる)  両性花<3>
明るい林内や林縁に普通。葉や鋸歯の大小に変異が多い。若葉や若枝に星状毛、冬芽は裸芽で白っぽいことが良い特徴。紫式部の名で植栽されるのは大半がコムラサキ<4>
★コムラサキは鋸歯が上半部のみ、花序の柄が葉腋より上に付く。ムラサキシキブより実の数が多い<3>


1)-11)  H02(ケヤキ道広場) 高さ3m
12)-24)  21)の下 D20(尾根道石段下)  高さ3m
25)-29)  21)の中 B24(女坂中核地) 高さ1m  幼木
高さ3m


<花>
1)この森で雨の時だけに訪れる東屋です。この森には東屋が2か所にあり、ひとつは森の入り口近く、こちらは森の中を登る必要があります。多少の雨なら、大抵ここまで来てしまいます。この東屋の隣の樹(下半分)が今回紹介するもの。葉に特徴がないので、今の季節は何の樹かわからなかったでしょう。しかし、定点観測を始める前の6月に咲いている花を撮っているのです。
2)ムラサキシキブの花です。6月12日に撮影したもの。この樹は花だけでなく、実や冬芽も美しいらしいので、これからが楽しみです。(2020/9/18)
<果実>
12)-24)  H02の個体は果実が付かず、果実を探して見つけたのがD20。最初はこれがムラサキシキブとは気づかなかった。
D20に辿りつまでにとんだ試行錯誤があった。マルバウツギの項に書いたが、最初、マルバウツギとムラサキシキブの幼木が絡み合っていて、ムラサキシキブの樹にマルバウツギの実がなってるように見えたのだった(B24 25)-29))。マルバウツギの実がなっているこの葉は何か悩んでいたら、その直後にD20の実を見つけ同じ葉であることにも気づき、ムラサキシキブであることが分かったのだ。(10/23)

(呟き マルバウツギの項を参照)
ウツギはすべて対生です。先ほどの下の樹(25)も対生です。てっきりウツギかと思っていました。何十という種があるウツギの仲間のひとつだと。しかし見当がつかないので、一旦諦めしばらく歩いていたら、同じような葉に実がなっている樹を見つけました(13)。こういう丸い実はウツギの仲間ではありえません。となると。。。これまでの経験で、日本には何百何千という種があるけど、一つの森にそう多くの種類はないということが分かってきました。その土地で生き延びるには、一つの種で何十何百本の樹があるのが普通。つまり、初めて見る気がする樹も、まずこの森で見慣れた樹である確率が高いはずなのです。そうです。これはムラサキシキブだったのです。ムラサキシキブは定点観察の樹を定め、いつになったら実がなるだろうと楽しみにしていたのですが、結局、実はなりませんでした、花は咲いていたので受粉に失敗したのでしょうか。でも、マルバウツギの導きでムラサキシキブの紫の実にたどり着くことができました。初見です。思っていたより小さい実でした。(10/23)

13b) "この森"の紅葉はまだまだだが、というか常緑樹が多いので紅葉はしないのだが、果実がだんだん実ってきています。よく注意しないと見つからないのですが。ちょうど一週間前のムラサキシキブの果実(13)は、紫というけどくすんでいるなあと思っていたのですが、まだ若かったようです。今日、見てみたら、なかなかいい色に色づいていました。この色は、他の種にはない珍しい色ですね。(10/28)
<冬芽>
30) 冬の森では、冬芽が思いのほか面白い。この森にもだいぶ馴染みになったつもりだが、落葉樹林帯は葉を落とすと、一本一本の樹が目立つようになります。しかしいつものベンチ、文字通り一番よく来る場所で、周りに何の樹があるかほぼ完ぺきに把握していたつもりなのですが、こんなところに何の樹があったかしらと記憶にないのです。この樹は何の樹か、花はおろか葉もないとなるとお手上げです。
31) 枝をよく見てみると、一つだけ果実が残っていました。紫色の実と言えば、ムラサキシキブです。ムラサキシキブは、この森のあちこちに多くあるので、見飽きているほどですが、この場所にあったとは気づきませんでした。それだけ冬は一本一本の樹が目立つということなのでしょう。
32)-34)  ムラサキシキブの冬芽です。色々調べてみると、こういうふうに裸出して、葉脈まで見え、灰褐色となっていることで、ムラサキシキブと同定できるようです。いままで悩んでいたコムラサキとの区別は冬芽で一発でわかるとか(丸くて芽鱗に包まれる)。冬芽は同定にかなり有効だということを知りました。こうなると落葉樹は、冬こそ同定のチャンスのようです。一方、葉痕の方は、1個の突出した維管束痕をもつということで、ムラサキシキブはみんな同じ""のようです。冬芽ワールドはかなり遊べそうです。(2022/1/8)

1)2020/9/12   2)6/12    3)9/18   4)-11) 9/12  12)-20) 10/21   21)-29) 10/23 13b) 10/28
30)-32) 2022/1/3  33)-34) 1/8

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