1)登山道の斜面に高さ5m 真ん中の細い樹
1)登山道の斜面に高さ5m 真ん中の細い樹
2)枝が広がる
2)枝が広がる
3)革質 全緑 対生
3)革質 全緑 対生
4)
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5)葉脈見えない
5)葉脈見えない
6)
6)
7)
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8)
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9)
9)
10)点状の密線4つ
10)点状の密線4つ
11)
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12)
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13)別の丸い葉
13)別の丸い葉
14)実はまとまって付く
14)実はまとまって付く
15)樹皮
15)樹皮
16)I01の幼樹
16)I01の幼樹
17)ハート形
17)ハート形
18)これもハート形
18)これもハート形
19)A16の小木
19)A16の小木
20)
20)
21)ここにもハート形
21)ここにもハート形
22)実
22)実
23)D2の小木
23)D2の小木
24)
24)
25)
25)
26)実
26)実
27)若芽
27)若芽
28)
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29)
29)
30)葉の展開の直前か
30)葉の展開の直前か
31)
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32)
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33)
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34)
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36)
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39)
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40)
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42)
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ネズミモチ
モクセイ科イボタノキ属
本州(関東地方以西)、四国、九州、沖縄 関東地方のものは逸出したものが野生化した可能性もある 暖地の山地 常緑小高木(よく分岐して高さ5mになる) 実は楕円で紫黒色に熟す  果実がネズミの糞のようで葉がモチノキに似るのでネズミモチ 雌雄同株(両性花)<3>
沿海~丘陵の常緑樹林に普通 全緑・対生の常緑樹は数少ないので見分けやすい。側脈はほとんど見えない。基部付近に数個の点状の密線(イボタノキ属の特徴)<4>
生垣に植えられ果実を鳥が運ぶので、都市近郊の雑木林で野生化している。同属のトウネズモチは、葉を日にかざすと葉脈が透けて見える。トウネズモチの実は丸い。<5>

★全緑・対生の常緑樹は数少ないというが、この森は全緑・対生の常緑樹である隔離分布のモクレイシの自生地であるのであてはまらない。葉がそっくりで葉だけでは区別がつかない。

<ネズミモチとモクレイシ>
9)-11)  ネズミモチには葉裏の基部付近に点状の密腺がある。この葉には4つ。アリを呼び寄せるためらしい。
14) ネズミモチの実は枝先に多数が付く。モクレイシは1つか2つが別々に葉の近くに付く。
17) 18)ハート型の葉。同じ株に複数の葉の変異があった。21)他の株にも似たような葉の変異。こちらの株の実の付き方からネズミモチとわかる。よってハート形の葉はネズミモチだろう。モクレイシには変異葉は見たことがない。
13)ネズミモチの葉先は尖がり、モクレイシは丸いという説もある<4>が、葉先が丸いネズミモチの葉もある。ネズミモチの葉は変異が多いようだ。
2) 枝を横に広げくねくね曲がるのがネズミモチ。モクレイシの樹形は縦に伸び、枝は直線的。

いずれ実が熟した時に、はっきりする。ネズミモチは紫黒色、モクレイシは赤色だ。→黒く色づいた

1)-15) 32)-34)  37)-42) I10(東中道入口) 高さ5mの成木 実あり
16)-18) I01(東中道中腹)   高さ30mの幼木
19)-22) A16(東道尾根) 高さ1.5mの小木 実あり
23)-31)  D02(尾根道中央) 高さ1mの小木 実あり
35)-36)  B28+1(女坂入口) 高さ5mの成木 実多数あり 

<呟き>
台風14号の進路が南に逸れてくれたため職場での警戒勤務もなくなり自宅待機。大雨警報が出ているので、さすがに今日は"この森"に行くのはやめるかと思っていたら、今度は仕事の関係者の親族の訃報が入ってきた。明日お通夜。困ったのは礼服が職場に置きっぱなしにしてあること。代わりの服はあるが黒いネクタイがない。職場に取りに行くのも大変なので購入することにした。"この森"の近くに大きな洋服店があるのだ。ついでにこの森にも"立ち寄る"こととした。昨晩あることに気が付き、確かめたいことがあったのだ。その樹は急坂の手前なので大雨でもなんとかなる。山で雨に降られる確率は高いので、普段から雨に慣れておかなければならない。1)の真ん中の細い樹が目的の樹です。 
常緑の全緑(鋸歯がない)で対生の樹はほとんどない。図鑑では一発でネズミモチとされる。しかしこの森は九州南部にしかないモクレイシが隔離分布している。両者の区別がつかなかったのだ。やけにたくさんある全緑・対生の樹を何本も観察してその区別がようやくわかりかけてきた。これは、ネズミモチなのだ。さらに先日紹介したハート形の葉(17)。その正体もネズミモチのようなのだ。さらにネズミモチの葉にはモクレイシにない特徴がある。それに気づいたのが昨晩だったのだ。そしてこのネズミモチの葉の裏を確認して、喝采した。目当ての蜜腺があったのである(9)-11))。これでネズミモチにほぼ確定だ。(2020/10/10)
<課題>
実は紫黒色になるか。冬芽を探すこと。
<解決篇>
32) 14)の実が12月に入ると黒く色づいた。
33) 1月に入っても変わらず実が付いている。
34)  14)と33)を並べてみた。
<果実>
この森の定点観察を始めた夏、全国では南九州と南関東しか分布していないモクレイシの同定に苦労した。葉がそっくりなネズミモチとの区別がつかないのだ。鍵は実。モクレイシは赤くなり、ネズミモチは黒くなる。実が色づく日が楽しみだった。実際のところ、両木ともこの森にはたくさん育っていて、何回も見ているうちに、実の色を確認する前に区別できるようになった。全然枝ぶりが違うのだ。モクレイシは端正で、ネズミモチは雑然としているのだ。しかし、ついに先日モクレイシの実が色づいたので報告しよう。まずはネズミモチ。12月の上旬には黒くなっていた(32)。34)は同じ実の10月5日(14)と1月11日(33)を並べたものです。実が1個だけ落ちてますね。
ネズミモチの実はかなりたくさん付く場合もある。35)の緑がネズミモチ。高さ5m以上の高木です。黄色はヤマブキ、赤はメタセコイア。36)は高いところに実が付いていて望遠で撮影してます。(2021/1/14)
<開花>
37) 5/1 つぼみが出てきた
38) 5/23 なかなか開花しない
39) 5/29 開花始まる。まだつぼみのもあるが、とあっという間
42) 6/12  花が落ちたのも多い
41) 久しぶりに綺麗な花を紹介しましょう。ネズミモチの花です。この森に比較的多い樹です。5月に入るると蕾をつけ始めたのですが、なかなか開花せず、6月に入ってやっと開花しました。これは先の土曜日のもの。花が少ないこの季節、ひときわ白が鮮やかでした。拡大してみましょう。
40) ネズミモチの花です。このような樹脂のような花は樹木に多いですが、これは雄しべは2本、雌しべは1つですね。(2021/6/17)
1)-12) 2020/10/10  13)-15)  10/5   16) 10/3   17)  8/30  18)  10/3  19)-22)  10/4   23)  9/21   24)-28)  9/27   29)-31)  9/21  32) 12/11  33)34) 2021/1/11  35)36)  2020/12/23 37) 2021/5/1 38) 5/23 39) 5/29 40) 6/5 41)-42) 6/12






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